途中から始まる人生

最初のブログを開設したのが2005年の3月だったことは覚えている。10代だった僕は、その頃、当時自分に付きまとっていた(と思っていた)様々な抑圧(のようなもの)から(取り敢えずは)とうとう解放されたような気持ちで、まるで昨日キャンパスに溢れていた彼らと寸分狂わぬ振る舞いで、それが何故ブログ開設という行為に僕を至らしめたのかはよく解らないが、いずれにせよ、「まっさらな気持ち」という常套句に対して最も相応しい精神・肉体の状態を挙げよ、と命ぜられればそれは当時の自分自身だったに違いない、と現在からの遡行として自覚し得るほどには昂揚した勢いで毎日書きまくり、過去ログをも失った、恥部の露呈そのものでしかないとやはり現在からの遡行として読むことができるそれらが、果たしてその後の自分にどう影響したかはしかし現在からの遡行では捉えることができず、まあ色々あって、ブログは書かれなくなり、アカウントは浮動し、今日に至る。そして最初にこうしたことを書かねばならぬほどには、自分の現在に対して様々な抑圧(のようなもの)を自覚的に排斥していく意思の存在を認めることもやはり可能である。「そして人生は続く」、だが人生とはいつも、途中から始まるものである。よってこの文章は途中で終わり、本ブログも途中で終わる。